独居末期がん高齢者の「最期まで自分らしい」療養生活支援において 中堅訪問看護師が行きづまりを感じた事例の検討

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  • ドッキョ マッキ ガン コウレイシャ ノ 「 サイゴ マデ ジブン ラシイ 」 リョウヨウ セイカツ シエン ニ オイテ チュウケン ホウモン カンゴシ ガ ユキズマリ オ カンジタ ジレイ ノ ケントウ

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抄録

独居末期がん高齢者の「最期まで自分らしい」療養生活支援において,中堅訪問看護師が行きづまりを感じた1事例を振り返り,その問題点を検討した.中堅訪問看護師はA氏が入院して症状を緩和し,退院後の生活調整をすることが必要だと考えていた一方で,A氏は過去の入院で体力を回復して症状は良くなったと考えており,【入院治療に対する考えや症状の捉え方の相違】があった.また看護師は,週1回の訪問では症状緩和ができなかったため入院を勧めたいがA氏の同意を得られず,【一人で訪問し続けることによる抱え込み】があった.A氏は最期が近づいていることを感じながらもそれを認めず,まだ生きられると捉えているように見えたことから,中堅訪問看護師は【最期の過ごし方に関する意思確認への抵抗感】があった.ケアスタッフ間での意見交換や調整など多角的な視点を意識的に取り入れるとともに,看護者自身が俯瞰的な視点をもち患者理解に努めることが必要である.

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