スポーツ環境におけるセクシュアル・ハラスメント事例の研究（3）－高校野球部全裸ランニング事件にみるホモソーシャリティ－

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本稿では、2005年6月に発生し、同年9月に表面化した私立A高校野球部における全裸ランニング事件を取り上げる。この事件の当事者は、全裸ランニングを強要したとされる元監督（B監督）と、全裸でランニングをした野球部員であり、いずれも男性である。つまり他の異性間のセクシュアル・ハラスメント事件とは異なり、同性間で生じたセクシュアル・ハラスメントであるという点に特徴がある。こうした事例における「セクシュアル」は、異性愛的な性愛願望や行為ではなく同性愛的なものとしてあるのだろうか。結論を先取りすると、この点について検討するにあたっては「ホモソーシャリティ」という概念が手がかりになると思われる。

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