日本における「高信頼性組織」概念の変遷

書誌事項

タイトル別名
  • ニホン ニ オケル 「 コウシンライセイ ソシキ 」 ガイネン ノ ヘンセン

この論文をさがす

抄録

Article

本稿の目的は,1980年代,米国において誕生したHigh Reliability Organization(HRO: 以下,日本語で「高信頼性組織」と表記)の概念が,2000年代の日本においてどのように展開されてきたかを研究者・実務家の実践と言説を中心に検討していくものである。複雑な技術を取り扱い,多様な関与者の多彩な要求の中で,システムの小さな穴が致命的な事故につながる危険性に常に晒されているにもかかわらず,継続的に高い安全性・信頼性を提供している組織とはどのようなものか。米国を中心とした社会科学者たちのこのような素朴な疑問から高信頼性組織の研究は始まった。その後,米国では9.11同時多発テロや,スペースシャトル・コロンビア号の事故,ハリケーン・カトリーナ等の経験を経て,危機管理や災害対応へも研究・実践の範囲を広げてきている。

収録刊行物

  • 経営論集

    経営論集 60 (1), 71-93, 2013-01-31

    明治大学経営学研究所

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ