ICT技術(発情検知システム)を活用した肉用繁殖牛の繁殖管理の効率化

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  • ICT ギジュツ(ハツジョウ ケンチ システム)オ カツヨウ シタ ニクヨウ ハンショクギュウ ノ ハンショク カンリ ノ コウリツカ

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抄録

近年,農業従事者の高齢化と農場の大規模化が進む肉用牛繁殖経営において,牛の発情発見の簡易化及び省力化が課題となっていることから,乳牛用発情検知システムを活用した肉用繁殖牛の繁殖管理の効率化を検討した。黒毛和種繁殖牛36頭に発情検知システムを装着し,検知した活動量のピークから3~10時間後に授精したものを前半区,10~18時間後に授精したものを後半区と分類し,受胎成績及び採卵成績を比較した。また,発情検知システム導入以前の平成29年度と,導入後の令和元年度及び令和2年度の受胎率を比較し,導入効果を検討した。結果は,1)両区とも受胎率に有意差はなく,60%以上の正常な受胎率が得られた。2)採卵成績において,前半区でAランク率が高くなる傾向(p=0.07)が得られた。3)発情検知システム導入以前と比較して,導入後の受胎率は上昇した。以上の結果から,肉用牛繁殖において発情検知システムを適切に活用することによる,発情発見の簡易・省力化と,受胎成績及び採卵成績の向上の可能性が示された。

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