Breeding of a new rice cultivar ‘Musashino 29’

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  • 水稲新品種「むさしの29号」の育成
  • スイトウ シン ヒンシュ 「 ムサシ ノ 29ゴウ 」 ノ イクセイ

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「むさしの29号」は,「彩のかがやき」に「ハナエチゼン」が持つ高温登熟耐性遺伝子「qWB6」を導入した同質遺伝子系統の育成を目標として,2013年に「彩のかがやき」を母親,「さ906(彩のかがやき/東北192号)」を父親として人工交配を行い,戻し交配育種法とDNAマーカーによる選抜により育成された水稲粳種である。本品種は「彩のかがやき」に比べ,早植栽培で出穂期は5日遅く,成熟期は6日遅い。普通期栽培で出穂期は5日遅く,成熟期は7日遅い晩生種である。稈長および穂長はやや長く,穂数は同程度である。収量は6~7%程度少ない。葉いもち圃場抵抗性は「やや強」,穂いもち圃場抵抗性は「強」で,穂いもち圃場抵抗性遺伝子Pb1を有する。イネ縞葉枯病には抵抗性遺伝子Stvb-iを有し,抵抗性である。ツマグロヨコバイも抵抗性である。穂発芽性は「難」,高温登熟性は「中」,障害型耐冷性は「弱」である。玄米の千粒重は同程度~やや軽い。白未熟粒の発生が少ないため,整粒比は高く,外観品質は優れる。官能食味は「彩のかがやき」と同等の良食味である。

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