イチゴの新品種‘奈乃華(なのか)’の育成とその特性

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タイトル別名
  • Breeding and characteristics of a new strawberry cultivar, ‘Nanoka’
  • イチゴ ノ シン ヒンシュ'ナノカ(ナ ノ カ)'ノ イクセイ ト ソノ トクセイ

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抄録

‘奈乃華’は2013年に奈良県農業研究開発センター育成の系統22-19-1に‘古都華’を交配して得られた実生個体から選抜されたイチゴの新品種であり,2020年に品種登録出願し,同年に出願公表された。‘奈乃華’の特性を‘アスカルビー’,‘古都華’と比較すると,以下の通りである。1.花芽分化期は9月中旬で‘アスカルビー’,‘古都華’よりも早く,収穫開始は概ね12月上旬である。2.促成栽培作型における総収量は‘アスカルビー’より少ない。高設栽培における総収量は‘古都華’より少ないが,土耕栽培では同程度かやや多い。3.平均果重は‘アスカルビー’より大きく,‘古都華’と同程度もしくは小さい。4.硬度は‘アスカルビー’より高く,3月以降は特に高い傾向にある。糖度は‘アスカルビー’と比べて同程度以上であり,‘古都華’より低い。酸度は収穫期間を通して‘アスカルビー’と‘古都華’と同等もしくは高い。5.子株の発生は,‘アスカルビー’と‘古都華’より多い。6.萎黄病,うどんこ病および炭疽病のいずれに対しても抵抗性を有しない。

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