落葉性花木モミジおよびスモークツリーの休眠枝緑枝台接ぎ法

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タイトル別名
  • Hard wood-green wood stock grafting method in deciduous flowering trees and shrubs maple and smoketree
  • オチバセイ カボク モミジ オヨビ スモークツリー ノ キュウミン シ リョク シダイ ツギ ホウ

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抄録

接ぎ木繁殖が難しい落葉性の花木において,接木作業が簡便で,活着率が高く,かつ活着後の生育が優れる接ぎ木方法の開発を目的に,割接ぎ法の一つで台木の新梢に穂木品種の休眠枝を接ぎ木する休眠枝緑枝台接ぎ法の検討を行った。モミジおよびスモークツリーを供試して,接ぎ木時期および台木の葉の有無が活着率および活着後の生育に及ぼす影響を調べた。5,6,7月中旬に台木の葉がある条件で休眠枝緑枝台接ぎを行ったところ,モミジ「出猩々」の5月および6月中旬接ぎ木区の活着率は,93%以上と高かったが,7月中旬接ぎ木区では13%と低かった。一方,スモークツリー「グレース」の活着率は,接ぎ木時期に関わらず87%以上と高かった。モミジ,スモークツリーのいずれも,5月および6月中旬接ぎ木区の新梢の生育が優れていた。5月下旬の接ぎ木における台木の葉有り区の活着率は,モミジでは90%,スモークツリーでは95%と高かったのに対し,葉無し区の活着率はそれぞれ10%および50%であった。以上の結果,落葉性花木の休眠枝緑枝台接ぎ法は,5月中旬から6月中旬に台木の葉がl~2枚有る状態で接ぎ木を行うと,活着率が高く,新梢の生育が優れることが明らかになった。

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