新規乳酸菌スターターによる醤油中ヒスタミンの低減化

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  • Reduction of histamine in soy sauce using novel lactic acid bacterium starter

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醤油製造において,アレルギー様食中毒を引き起こすヒスタミンが問題となっている。その原因となる野生乳酸菌増殖の対策として,県内の醤油もろみからヒスタミン非産生新規乳酸菌Tetragenococcus halophilus MS0204株を分離し,スターターとして添加することの有効性を調べた。また,本研究では,新規乳酸菌の分譲へ向け,拡大培養の検討と県内醤油製造場での実証試験を行った。新規乳酸菌は,県内製造の淡口生揚を用いた培地により,30~35℃で培養することで拡大培養が可能となり,冷蔵で2週間の保存もできることが確認できた。また,実規模の試験醸造を行ったところ,本菌の添加がヒスタミンの産生を抑制することが確かめられた。さらに生揚醤油の官能評価は,無添加のものと同等以上であり,新規乳酸菌が醤油用スターターとして有効であることが確認された。

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