Folate content in tea in different cultivations, processing, servings and cultivars

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Other Title
  • 茶の葉酸の含量と栽培法,加工法,浸出法および品種との関係
  • チャ ノ ヨウサン ノ ガンリョウ ト サイバイホウ,カコウホウ,シンシュツホウ オヨビ ヒンシュ ト ノ カンケイ

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Abstract

茶葉および茶の浸出液に葉酸が含まれることは知られているものの,どのような茶に葉酸が多く含まれるか,とういことに関する知見はないため,本研究では茶の葉酸の含量と茶の栽培法,加工法,浸出法および品種との関係について調査した。その結果,一番茶は二番茶や三番茶に比べて葉酸含量が高いこと,若い芽の方が熟度の進んだ芽よりも葉酸含量が高いこと,長期被覆栽培を行うと葉酸含量が20%程度減少することが示唆された。また,同じ生葉を原料とした場合,緑茶として製造した方が半発酵茶や紅茶として製造するよりも葉酸含量が高いことが示された。さらに,茶に含まれる葉酸は熱水のみならず,0.5℃の冷水にも溶出することが明らかとなった。茶葉中の葉酸は熱安定性が比較的高く,煎茶の仕上げ工程における火入れおよびほうじ茶の製造における焙焼によってもその含量が減少しにくい可能性が示された。また,火入れによって葉酸の浸出効率が向上することが示された。66品種の一番茶新芽の葉酸含量を調査したところ,含量の最も高い品種と最も低い品種の間で1905μg/100gから1079μg/100gの幅が認められ,グルタミン酸含量が多く,EGCg含量が少ない品種に葉酸が多く含まれる傾向が認められた。以上より,茶の葉酸を利用するためには,葉酸含量の高い品種を用い,一番茶期の若い新芽を緑茶として製造することが適していること,また,茶の葉酸は水出し緑茶からも摂取できることが明らかとなった。

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