ミトコンドリアDNA D-loop領域から明らかにされたフィリピンおよびその周辺諸国スイギュウ集団の遺伝的分化と系統遺伝学的関係
書誌事項
- タイトル別名
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- Genetic divergence and phylogenetic relationship of Philippine carabao (Bubalus bubalis) and other swamp buffalo populations in neighboring countries revealed by the mitochondrial DNA D-loop region
抄録
沼沢スイギュウ(Bubalus bubalis)は,小規模な稲作農家の役畜として大変重要であり,乳,肉および皮も活用されている。これまでにフィリピンとその他周辺諸国スイギュウの遺伝的分化や系統遺伝学的関係は明確にされていない。本研究は,フィリピンで飼養されているスイギュウ集団と中国を含むインドシナ半島集団間の遺伝的分化と系統遺伝学的関係を明らかにすることを目的とした。367頭のミトコンドリアDNA D-loop領域の塩基配列を用い解析を行った。その結果,遺伝的分化の程度を示す指数からフィリピンのVisayasおよびMindanao集団は,台湾集団と近いことが推定された。また,系統樹からもフィリピンおよび台湾集団は近い関係を示し,ミャンマーおよび中国集団と同一のクラスターを形成した。これまでに報告された仮説と一致していることから,中国から台湾,フィリピンへスイギュウが伝わってきたことが推察された。本研究は,頭数が減少しつつある東南アジアのスイギュウの多様な遺伝子をフィリピンスイギュウが保有していることから,国内で利活用しながら貴重な遺伝資源として保全・維持する必要があることを示した。
収録刊行物
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- 東京農業大学農学集報
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東京農業大学農学集報 66 (3), 65-74, 2021-12
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050858518836273024
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- ISSN
- 03759202
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- 本文言語コード
- en
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- 資料種別
- journal article
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- データソース種別
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- IRDB