麻酔科開設以来50年間の麻酔管理と使用麻酔薬の変遷

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  • Transition of Anesthesia Management and Anesthetics Used for 50 Years Since the Establishment of Anesthesiology Department in Hiroshima University

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抄録

広島大学麻酔蘇生学教室は1967年1月に盛生倫夫が初代教授に就任し開講した。開講50周年を機に,麻酔科開設以来の麻酔管理に用いた麻酔薬の変遷を辿った。開講当初から1985年までは亜酸化窒素とハロタンを中心とした吸入麻酔薬の時代,1990年から2005年はエンフルラン,イソフルラン,セボフルランなどの吸入麻酔薬とフェンタニルの併用の時で,2010年からはプロポフォールとレミフェンタニルの全静脈麻酔あるいはセボフルランあるいはデスフルランとレミフェンタニル併用の時代であった。開講から1980年頃まではスキサメトニウムを主に使ったが,それ以降は非脱分極性筋弛緩薬であるパンクロニウムへ,そしてベクロニウムへ推移し,現在はロクロニウムが主流となっている。使用麻酔薬の変遷は麻酔薬の科学的な評価とそれらを使用する麻酔科医の考え方を反映していた。

収録刊行物

  • 麻酔と蘇生

    麻酔と蘇生 55 (1), 5-11, 2019-03-01

    広島麻酔医学会

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