単一弱視生徒に対する自立活動の指導内容に関する研究 : 全国実態調査及び指導内容を精選した実践を中心として <研究>

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  • 単一弱視生徒に対する自立活動の指導内容に関する研究--全国実態調査及び指導内容を精選した実践を中心として
  • タンイツ ジャクシ セイト ニ タイスル ジリツ カツドウ ノ シドウ ナイヨウ ニ カンスル ケンキュウ ゼンコク ジッタイ チョウサ オヨビ シドウ ナイヨウ オ セイセン シタ ジッセン オ チュウシン ト シテ

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抄録

全国盲学校中・高等部の単一弱視生徒の「自立活動」に関する実態把握の方法, 具体的指導内容, 及び, 単一弱視生徒の障害に基づく種々の困難とは何かということを明らかにし, 今後の「自立活動」を指導していくために必要な実態把握と指導内容のあり方を検討することを目的として研究を行った。具体的には, 全国盲学校に対する実態調査の実施と, 4名の弱視生徒を対象として, 実態把握チェックリストを活用した「自立活動」の指導実践を行った。 実態調査の結果, 盲学校中・高等部教員の視覚障害教育の専門性は必ずしも確保されているとは言い難い状況にあった。また, 教員は生徒の自立のためには, 対人関係やコミュニケーションに関する指導をする必要があると思っているにもかかわらず, 実際の自立活動の指導内容はパソコン指導や漢字指導に集中しており, 充分な実態把握がなされず, 本当に自立に必要な指導内容を選択できていないという課題が明らかになった。 そこで, 実態把握チェックリスト試案を作成し, 幅広い観点での実態把握を行い指導内容の精選に活用した結果, 生徒の学習意欲の向上はもとより, 将来の自立に向けて, 障害に基づく種々の困難を改善・克服していく意欲が高まった。さらに, チェックリスト試案を活用した実態把握に基づく指導内容の精選及び指導は, 盲学校の自立活動の指導に関する課題解決において有効であるということが明らかになった。

収録刊行物

  • 弱視教育

    弱視教育 42 (2), 9-16, 2004-09-30

    日本弱視教育研究会

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