今日の日本の若者のコンサマトリー意識――高校生意識調査データの分析を通じて――

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タイトル別名
  • キョウ ノ ニホン ノ ワカモノ ノ コンサマトリー イシキ : コウコウセイ イシキ チョウサ データ ノ ブンセキ オ ツウジテ

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抄録

「コンサマトリー」とは、未来における目標実現のために邁進するのではなく、今現在に関心を焦点化しそれが満ち足りることを重視する価値志向を表す言葉である。この価値志向は、それがとりわけ若者の間に浸透することで、かれらにおいて自身の生活を肯定的に受けとめる傾向を強め、特に1990 年代以降かれらの生活満足度・幸福感を高めているという、さらに、この価値志向は、能力主義をはじめとする現状の社会の支配・統合原理に対するかれらの批判意識の高まりを表すものでもあるという見解が存在する。 本稿は、2007 年度及び2021 年度に筆者が携わった子ども・若者対象の意識調査のうち特に高校2 年生のデータを利用して、上記の見解の妥当性を検証しつつ、今日の日本の若者の社会意識の特徴やその変化の傾向性の把握を試みる。

収録刊行物

  • 人間科学

    人間科学 (43), 103-136, 2023-03

    琉球大学人文社会学部

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