韓国統監府による私立学校教科書の検閲と排除

書誌事項

タイトル別名
  • Censorship and Exclusion of Private School Textbooks by Resident General of Korea

抄録

type:text

[要旨] 統監府は私立学校で使用されている教科書を「排日教科書」として危険視し、教科書検定の法規である「教科用図書検定規程」や「私立学校令」第6条、「出版法」を制定して、私立学校の教科書を検閲・排除した。検定着眼点は恣意的で、自主独立と国権回復のための教材や日本に対する批判的記述を「誤謬ノ愛国心」「排日」の観点に設定して不許可要因の根底とした。自主・独立精神と愛国心、皇室に対する忠義心に関連するものは、全て「排日」の視点で排除された。しかし、私立学校は検定を無視して不認可教科書を継続して使用した。そのため、教科書の取り締まりを憲兵隊や警察にも担当させるようにしたが、その効果は弱く愛国心と自主独立を標榜する私立学校教科書を排除することはできなかった。

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