天然染料の色彩に関する研究(第2報)製品の実用化に向けた検討

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タイトル別名
  • Studies on the Color Characteristics of Natural Dyes(Part 2)Consideration for Commercialization of Products
  • テンネン センリョウ ノ シキサイ ニ カンスル ケンキュウ(ダイ2ホウ)セイヒン ノ ジツヨウカ ニ ムケタ ケントウ

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抄録

前報1)は天然染料で染めた絹布の実用化に向けた1つの試みとして,デザイン企画の際に 簡易に色彩配色ができるPCCSのヒュートーンシステムを提案した.  本報は引き続き,前報の15種類の中から6種類絹染布を用いて,洗濯堅ろう度試験,摩擦堅 ろう度試験,耐光堅ろう度試験から天然染料で染めた絹染布の実用化に向けた初期段階での検 証を行った.  実験では,JISに従った洗濯前・後の6種絹染布の変退色,また汚染の評価は変退色用グレー スケール(JISL0804)ならびに汚染用グレースケール(JISL0805)を用いた.それらの判定は 視覚による1〜5級の等級評価で行った.  本報では,初期の試みとして,洗濯前・後の絹染布を色彩色差計で測定し,その値から算出 した色差ΔE*abと色調変化ΔL*-ΔC*からの検証を試みた.また,色彩の変化を瞬時に視覚で 判断できるマンセル色相別散布図を作成し,絹染布の色彩変化を視覚からも確認した.これら の結果から,本報で使用した紅花の黄色(可溶性サフロールイエロー)で染めた絹布の洗濯後 の変退色に若干問題が認められた.一方,それ以外の染布に関しては商品としての実用化が期 待できる.

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