報道現場における「多死社会」という言葉 : 新聞記事の分析とインタビュー調査より

書誌事項

タイトル別名
  • ホウドウ ゲンバ ニ オケル 「 タシ シャカイ 」 ト イウ コトバ : シンブン キジ ノ ブンセキ ト インタビュー チョウサ ヨリ
  • The term “multi-death society” in the news media : An Analysis of Newspaper Articles and Interviews

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抄録

「多死社会」は,高齢社会の次のフェーズとして,死亡者数が増加し,人口減少が進む社会を多死社会として捉え,メディアに取り上げられている。多死社会においては,看取り,グリーフケア,遺産,葬儀,墓,終活など,多様な課題が存在すると言われている。新聞記事からの分析と,死の報道に関わる記者等の意識調査により,「多死社会」という言葉がどのような問題意識のもと,報道されてきたのかを分析した。「多死社会」という言葉を用いた報道は,死が増えることに対する,対応や,備えを促す場合や,死の話題と絡めるフレーズとして使われることがある。また,報道に携わる人は,多死社会に対する印象,意識の仕方には濃淡があり,違和感や戸惑い,安易さへの疑問など,迷いながら使用している。「多死社会」報道は,普遍的な,死のテーマが本質的な課題であり,報道の受け取り手が見据える必要があることが示唆された。

identifier:http://repo.kyoto-wu.ac.jp/dspace/handle/11173/3618

収録刊行物

  • 養護・福祉教育学研究

    養護・福祉教育学研究 001 67-75, 2023-02-23

    京都女子大学発達教育学部教育学科養護・福祉教育学専攻

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