『精神の現象学』の建築現場を再構成する

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  • 『セイシン ノ ゲンショウガク』 ノ ケンチク ゲンバ オ サイコウセイ スル
  • Rekonstruktion der Baustelle der "Phänomenologie des Geistes"

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『精神の現象学』は短期間の構想の下で書き上げられた大著であり、ヘーゲルの精神の苦労に満ちた労働の産物である。そこには足場となった諸概念がたくさん使用されており、それら諸概念は作品の完成と共に消えていった。そうした慌ただしい建築現場を再構成してみる。焦点となるのは人倫と道徳性=個体性の原理の相克であり、この相克からヘーゲルの実体=主体説は生まれたのであり、また概念の自己運動という着想も生まれたのである。『精神の現象学』において哲学は「絶対的精神」として確立され、国家を超えたのである。

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