現代上海における日本人社会の形成と発展(1)―1970年代末から1990年代まで―

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  • The Formation and Development of the Japanese Community in Contemporary Shanghai (1) : From the End of the 1970s to the 1990s
  • ゲンダイ シャンハイ ニ オケル ニホンジン シャカイ ノ ケイセイ ト ハッテン(1)1970ネンダイマツ カラ 1990ネンダイ マデ

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抄録

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現代における日本人の上海来訪は、日中国交正常化・日中平和友好条約を基礎とし、中国の改革・開放政策において、外資導入による経済発展が企図されたことを契機とする。当時上海へ来訪した日本人の多くは、中国の国家プロジェクトに参加する技術者や総合商社の社員であり、いずれも短期滞在であった。その後、外資が上海に拠点を設置することが認可され、外国人向けマンションが建設されて以降、長期滞在が可能となっていった。この出張ベースから長期滞在への過程は、現代上海の日本人コミュニティ形成の大きな契機となっていたが、それは口述資料によっても裏付けられた。1990 年代は上海の日本人コミュニティの形成にとって、画期を成す時代であり、彼らは主に古北新区という国際コミュニティで生活するようになった。この時期、上海の日本人の基本的な生活環境は徐々に整備されていったが、さらに発展していくのは1990 年代後半のことである。

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