コントローラー制度の生成過程における機能とその相違―日本,アメリカ,ドイツの比較を通じて―

書誌事項

タイトル別名
  • Functions and Differences in the Generation Process of Controller Systems ― Through a Comparison of Japan, the United States and Germany ―
  • コントローラー セイド ノ セイセイ カテイ ニ オケル キノウ ト ソノ ソウイ : ニホン,アメリカ,ドイツ ノ ヒカク オ ツウジテ

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説明

[要旨]本稿では,日本,アメリカおよびドイツにおけるコントローラー制度の相違を生成過程におけるその目的と機能の観点から論ずる。コントローラー制度の定義は統一されておらず,多様に解釈されている。その背景には,各国におけるコントローラー制度の相違,その定義や役割に関する理論と実務での解釈の相違,ならびに,コントローリングと財務管理あるいは管理会計との関係がある。アメリカでは,コントローラーは管理会計を基礎とした計数管理による財務管理を担当し,マネジメント機能を担う。したがって,コントローラーの組織は全般経営層の一部とみなされる。それに対して,ドイツにおけるコントローリングは,事業部制組織などの分権的組織における情報問題,すなわち全般経営層と部門管理者の情報格差を削減するために,計算制度を用いたマネジメント支援をその役割とする。そのコントローラーの組織はスタッフ部門とみなされる。このような相違をコントローラー制度の生成ならびに発展の歴史を振り返ることで明らかにしたい。

収録刊行物

  • 商経学叢

    商経学叢 70 (1), 19-39, 2023-07-31

    近畿大学商経学会

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