The Original Manuscript of the Shobozan-Rokusoden, Finished

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  • 『正法山六祖傳』の原本・完

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江戸時代前期に版行された『正法山六祖傳』は、室町時代の妙心寺六世雪江宗深が、妙心寺開山関山から五世までの略伝と花園妙心寺の由来「正法山妙心禅寺記」を書き、弟子東陽英朝が雪江宗深の略伝と跋を書いて、一冊に纏め命名したものである。筆者は四天王寺大学図書館の御世話で、龍谷大学図書館に保管されていた原本の写本を閲覧することができ、撮影して頂いた。その校訂翻刻と論考を『印度學佛教學研究』第七十巻第一号(令和三年)に掲載し、続篇を翌年の第七十一巻第一号で発表した。本稿はその完了篇として、日峰伝の訓読と義天伝の校訂翻刻と訓読、及び雪江伝と東陽跋の校訂翻刻を為したものである。江戸時代前期の妙心寺堂司行者(どうすあんじゃ/在家の助役)である能僊(仙)による版行は改竄が所々有り、指摘してきた所である。我々は原本を校訂翻刻することから始めるものであるが、版行本の改竄、時には現本の誤記も指摘した。

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