スギ人工林の収益性に基づく最適伐期齢の検討 : 東北日本海側の固定試験地における長期継続調査データを用いた分析

書誌事項

タイトル別名
  • Optimal harvest age based on timber production profitability of Japanese cedar-planted forest : Analyzing data from long-term experimental monitoring plots in the Japan Sea side of the Tohoku Region, Northern Japan
  • スギ ジンコウリン ノ シュウエキセイ ニ モトズク サイテキ バッキレイ ノ ケントウ : トウホク ニホンカイガワ ノ コテイ シケンチ ニ オケル チョウキ ケイゾク チョウサ データ オ モチイタ ブンセキ

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抄録

東北日本海側のスギ人工林を対象に,収益性に基づいて最適伐期齢を検討するために,長期継続調査データ(29試験区)を用いて,森林純収穫と内部収益率の長期推移を分析した。現在の経済条件下では,半数の試験区でどの伐期齢を採用しても両指標は常に負であり,適切な伐期齢を設定できなかった。現在の経済条件下で補助金を受けた場合,全ての試験区である伐期齢以上において両指標は正となり,森林純収穫が最大に達する林齢(ピーク林齢)は72~102年(平均87.3年)であった。また,内部収益率のピーク林齢は58年~97年(平均80.0年)であった。伐期齢と森林純収穫との関係に基づくと,同人工林は長伐期が適していると判断できた。また,伐期齢と内部収益率との関係に基づくと,同人工林は地位が低い場合は長伐期が適しており,地位が良い場合は間伐の実施スケジュールを制御することによって普通伐期~長伐期を設定できることが示唆された。

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