肥育豚における守口漬残さの給与が血漿中のチオバルビツール酸反応物質値及び糞便性状に及ぼす影響

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タイトル別名
  • Effects of feeding Moriguchizuke residue on plasma concentration of thiobarbituric acid reactive substances and on fecal consistencies in growing-finishing pig
  • ヒイク ブタ ニ オケル モリグチズケザンサ ノ キュウヨ ガ ケッショウ チュウ ノ チオバルビツールサン ハンノウ ブッシツチ オヨビ フンベン セイジョウ ニ オヨボス エイキョウ

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抄録

本研究では、肥育豚に対する守口漬残さの給与が脂質過酸化の指標となる血漿中のチオバルビツール酸反応物質(TBARS)値ならびに糞便のpH値、腸内細菌科細菌数及び乳酸菌数に及ぼす影響を調査した。供試豚として三元交雑種36頭を用い、雌・去勢雄各2頭の群飼とした。基礎飼料のみを給与する対照区、基礎飼料に守口漬残さをそれぞれ6%、12%添加した6%区、12%区を設定し、各区とも3群ずつ供試した。各群の平均体重が約55kgから約110kgに至るまでの間、各飼料を給与した。血漿中のTBARS値は各区間に有意差はみられなかったものの、各群去勢雄と雌1頭ずつの合計各区6頭を無作為に調査した糞便検査では、pHが12%区において対照区に比べ有意に低下した(P<0.05)こと、腸内細菌科細菌数が12%区において対照区及び6%区に比べ減少する傾向(P<0.1)が認められたこと、乳酸菌数は12%区では対照区に比べ増加する傾向(P<0.1)がみられたことから、守口漬残さの給与は、抗菌剤を含まない飼料においても、肥育豚の発育に影響を及ぼすことなく、腸内細菌環境の調整に寄与できる可能性が示唆された。

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