<研究ノート> 「「憐れみ」で終わらせない「障害理解教育」」の「憐れみ」について ――「共感的理解」を重視したソーシャルワーク実践論の試みのための覚え書き――

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  • On 'Pity' in 'Education for Understanding Special Needs' that doesn't end with 'Pity' ―A note of an attempt at a theory of social work practice that emphasises 'Empathic Understanding'―

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抄録

この研究ノートでは,ソーシャルワーク実践の視点から「障害理解教育」実践を発展させるために,改めて「共感的理解」を重視する立場から「憐れみ」概念の理解を中心に,「同情」,「共感」,「共鳴」などのその展開を含めた諸概念の検討をした.この時の手がかりの基本としたのは,花崎皐平(1981)であり,花崎が参照した内田義彦(1971)であり,大塚久雄(1966)であった.花崎をはじめ内田や大塚の思想には,スピノザ,ホッブズ,ルソー,スミス,ウェーバーなどの古典とそれぞれの独自の解釈があった.ニーチェは「同情」に徹底して批判的であった.暴力と結びつきやすいと指摘したアーレントの「憐れみ」「同情」の批判と,「しょうがい」との関連で糸賀一雄(1968)の「発達的共感」も加えた.そして,現代的な視点から,動物行動学の「共感」論や平田オリザの「同情」から「共感」へという考え方や特権的なマジョリティへのダイバーシティ教育の視点からの「共感」論についても触れてみた.

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