新型コロナウイルス感染症対策が保育所の業務に与えた影響 : 認可保育所へのインタビュー調査をもとに

書誌事項

タイトル別名
  • The Influences of COVID-19 Measures on the Work of Childcare Teacers : Based on Interviews with Licensed Nursery Schools in Japan
  • シンガタ コロナウイルス カンセンショウ タイサク ガ ホイクジョ ノ ギョウム ニ アタエタ エイキョウ : ニンカ ホイクジョ エ ノ インタビュー チョウサ オ モト ニ

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抄録

新型コロナウイルス感染症に対する初期対応においては,主にケアを担うことが多い女性に対して,就業から生活面について様々な形で深刻な影響が及んだことが明らかになった。本研究では,ケア労働の領域の1つであり,女性労働者が多数を占める保育所保育への新型コロナウイルス感染症の流行の影響を明らかにするため,保育施設の保育士・園長・事務職員を対象にインタビュー調査を実施した。調査協力者は,14名であった。その結果,感染対策のための消毒作業,記録作業等が従来の業務に加わって,保育士の負担感が増大していることが明らかになった。保健所の業務がひっ迫する中,濃厚接触者の特定や連絡などを実質的に保育所が担っていたことで管理職の業務負担が過大になっている状況も明らかになった。また,保育士配置の最低基準を満たすことが困難な状況になっていた。通常の保育士配置基準を見直し,感染症拡大時や災害時においても安全な保育を保障できるような国の対策が必要であることが示唆された。

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