知的障害児(者)の「内言」における思考の特徴についての検討 : 筆談援助法による「言いたいこと」の分析から
書誌事項
- タイトル別名
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- A study on "Internal Speech" and Communication of Intellectual Disabilities Children and Persons
抄録
本研究では,中度・重度知的障害児(者)が筆談援助法を通じて書字した「言いたいこと」の内容についてKHCoderを用いて計量テキスト分析し,思考の共通点や障害に関する捉えについて検討した。その結果,【障害者として生きる意味】,【人の心にとって大切なこと】,【ダウン症として生まれた仲間】,【話を聞く,言葉を話す】の4つのテーマが抽出され,4つのテーマに共通して「仲間意識」と「障害受容」が含まれていることが示唆された。障害種別の特徴として知的能力障害(以下,ID)と脳性まひ(以下,CP)は抽出語の内容が類似しており,ダウン症と自閉スペクトラム症(以下,ASD)は他の障害種別とは抽出語の内容が異なることが示された。また,いずれの障害においても「自分の考えや言いたいこと『内言』はあるが,表出する段階でうまくいかない」という特徴があることが推察された。
収録刊行物
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- 紀要
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紀要 47 25-38, 2024-01-31
上田女子短期大学
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050862256943481728
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- ISSN
- 24368148
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- departmental bulletin paper
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- データソース種別
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- IRDB