灸の年中行事の分布と地域差:二十日灸と二日灸を中心に

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  • Distribution Area and Regional Characteristics of Annual Events of Moxibustion: Analysis of Hatsukakyu and Futsukakyu

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民俗学において同質的に扱われてきた灸の年中行事について、代表的な二十日灸と二日灸を事例に行事の分布と性質の異同について改めて検討した。二十日灸は東日本に、二日灸は西日本に分布し、東西対立構造を呈することを指摘した。また、二日灸については、二月二日単日実施地域と二月と八月の両日実施地域の間に周圏構造的分布が成立することを明らかにした。行事の性質の比較から二十日灸は、灸による熱刺激よりも煙で燻すことが目的とされ、囲炉裏や自在鉤、敷居や戸口にもすえていることから呪術的要素が強い行事である可能性が示唆された。一方、二日灸は、直接的な施灸行為が主であり、日程的に出替り日との関連が指摘できることから、養生的要素が強い行事である可能性が考えられた。そして、日程や内容の分析から両行事が異質なものであることを明らかにした。

年中行事

二日灸

二十日灸

民俗分布

東西対立構造

identifier:DB005200011774

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