タイの地方に暮らす二分脊椎児に対する就学に向けた評価とアプローチ

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  • An Approach to School Enrollment for Childen with Spina Bifida in Rural Thailand

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抄録

タイ王国(以下タイ)に暮らす障害児は 16.2%しか初等教育を終了できておらず,とりわけ農村部では医療格差,所得格差が大きく,社会参加していくには困難な環境にある.本研究は 2 年半前に車いすを貸与された女児に対して理学療法評価を行うとともに,就学に向けた問題点の解決について検証した.その結果,貸与前と比較し貸与後は座位時間の延長,自走して近くまでの移動が可能となった.さらに近隣住民の協力と,NPO 法人が実施している奨学金制度を使用することで就学することができた.タイは 95%が仏教徒であり,人助けの習慣が根付いている.また,地方のコミュニティに加え,寺院を取り巻くコミュニティが存在しており,近隣との関わりは現代の日本よりも密であることが考えられる.本研究から様々な資源が不足しているタイの地方においては,助け合いや地域のネットワークを活かしたアプローチが有効であることが示された.

タイ王国

二分脊椎

就学

車いす

貧困

identifier:HO001800011776

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