酪農学園文京台地区の飼料作物生産圃場における土壌炭素隔離

機関リポジトリ HANDLE オープンアクセス

書誌事項

タイトル別名
  • ラクノウ ガクエン ブンキョウダイ チク ノ シリョウ サクモツ セイサン ホジョウ ニオケル ドジョウ タンソ カクリ
  • Soil carbon sequestration in forage crop fields in the Bunkyodai area of Rakuno Gakuen, Hokkaido, Japan

抄録

Bulletin

酪農学園フィールド教育研究センター酪農生産ステーションおける土壌炭素貯留を調査した。文京台地区35圃場(合計51.2 ha)において2014~2020年に採取された作土の強熱減量を測定し,土壌炭素含量を求めた。解析の結果,土壌炭素含量が低い圃場では飼料畑から採草地への転換が土壌炭素含量を上昇させること,土壌炭素含量が高くない圃場では草地の長期的維持が土壌炭素含量を上昇させること,採草地から飼料畑へ転換してそれを維持することは土壌炭素含量を低下させることが示唆された。35圃場における年間土壌炭素隔離は21 t-C/yearであったと概算した。一方,トラクター使用による年間二酸化炭素排出量は19.6 t-C/year と推定された。本研究の結果は,計画的な土地利用で土壌有機物を増加させることは飼料作物生産のための土壌の質の向上に加え,土壌炭素隔離が農業経営体における二酸化炭素排出の一部を相殺することによる地球温暖化緩和にも貢献できる可能性を示している。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ