本学発"多孔質体挿人により性能改善した微生物発電"の その後の社会実装に向けた展開

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タイトル別名
  • Further development toward social implementation of "microbial power generation with improved performance by inserting porous materials" invented by our university
  • 本学発"多孔質体挿入により性能改善した微生物発電"のその後の社会実装に向けた展開
  • ホンガクハツ"タコウシツタイ ソウニュウ ニ ヨリ セイノウ カイゼン シタ ビセイブツ ハツデン"ノ ソノゴ ノ シャカイ ジッソウ ニ ムケタ テンカイ

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抄録

本学在職中に筆者の研究室にて研究し発明した「無機多孔質体を用いた微生物燃料電池」は従来の10倍の発電出力 をもたらし、現状の化石燃料依存の電気エネルギーに置き換わる、もしくは補完する新たなエネルギーハーベスティング技術として脚光を浴びている。筆者は大学退職後、1B森田研究室の卒業生諸君とこれまで培った微生物発電の基盤技術を世に出し、人類のエネルギー問題に少なからぬ貢献をすべく、無機多孔質体を製造している鳥取県の企業を指導して鳥取市郊外の休耕田にて実証試験を進めてきた。2022年から2023年にかけ、田圃に64基の実験用微生物燃料電池を設置し、屋外での季節をまたいでの発電データを取得するとともに、発電特性の向上に関する実験や自然環境下での稼働で発現した課題に対する改善を行ってきた。この間には、田圃で発電した電力を用いて隣接設置した街路灯を灯したり、クリスマスや桜の花見時期の電飾もタイムリーに行ったり、スマホ等の充電にも使えることを実証し、実用化に一歩近づけることができた。現状ではまだ商用電力を置き換えるまでには至っていないが、電気の通じていない遠隔地や離島、開発途上国での活用や近年頻発する台風、大雨の災害時等の緊急電源には好適な技術として実用化できると考えている。

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