Stylistic education in Condillac’s ≪ L’art d’écrire ≫

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  • コンディヤック『書く技術』における文体の教育
  • コンディヤック 『 カク ギジュツ 』 ニ オケル ブンタイ ノ キョウイク

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18 世紀フランスの哲学者であり,感覚論の礎を築いたコンディヤックは1758 年にイタリア・パルマ公国に赴任し,当時7 歳であったパルマ公国王子であるフェルディナンド公の家庭教師を1767 年まで約9 年間務めた.そして,フェルディナンド公への教育成果は『パルマ公国王子のための教程』という著作 に結実し,コンディヤックが家庭教師の任務を終えた9 年後の1776 年に刊行された. 『書く技術』は,コンディヤックの『パルマ公国王子のための教程』の第3 巻をなす著作であり,『文法』のあと,思考に関する著作『推論する技術』そして『考える技術』に先立つ著作として,コンディヤックと文法教育を終えたフェルディナンド公がいかにして文章を執筆していく技法を学ぶのか,あるいは文章教育に関する考えを窺い知ることができる. 本論稿では,『書く技術』という著作が,コンディヤックの哲学および教育思想が結実していく著作として捉えながら,この著作において重要視される「観念結合」という概念について中心的に考察をしていく.またコンディヤックの認識論において,とりわけ思考の方法を論じる上で重要な概念となる「観念結合」は文章を書く方法においても重要な役割を示していることを提示する.

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