教員養成大学2年生を対象とした数学指導法でのクラウドを活用した他者参照等の実態調査

書誌事項

タイトル別名
  • キョウイン ヨウセイ ダイガク 2ネンセイ オ タイショウ ト シタ スウガク シドウホウ デ ノ クラウド オ カツヨウ シタ タシャ サンショウ トウ ノ ジッタイ チョウサ
  • Survey on Reference to Others in One-to-One Cloud Computing Environments in Mathematics Education Courses for First and Second-Year Students at Teacher Training Universities

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抄録

本研究では、教員養成大学の算数指導法を受講する2年生41名が学習者1人1台情報端末とクラウドを利用した共同編集機能を用い、他者参照等を行いながら演習に取組んだ際に感じる学習指導上の有効性や問題点を調査した。調査結果では、質問項目「アイデアを共有できた」に対し、38名(92.7%)がポジティブな回答をし、質問項目「他のアイデアが参考になった」に対し、41名(100%)がポジティブな回答をした。また、質問項目「教師が学習者の意見を吸い上げるのに役立つ」に対し、40名(97.6%)がポジティブな回答をし、質問項目「教師になったら授業で使ってみたい」に対し、36名(87.8%)がポジティブな回答をした。これらの結果から、学生は、クラウドを利用した他者参照等によって、他者のアイデアが学習を進める参考になると感じており、また、将来、自らが教師になった際に、授業で学習者に他者参照等を使わせたいと感じていることが分かった。一方で、質問項目「自分で考えないで、他の意見を安易に取り込む」に対し、27名(65.9%)がポジティブな回答をし、課題と感じている様子が見られた。学生は学習者がクラウドで他者参照等を行うことによって、学習者が自ら考えなくなってしまうのではないかと感じることを踏まえ、学習者へ他者参照等の意義を伝え、情報活用能力に関する指導が重要になると考えられる。

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