「荷重安全ガイド」の導入 : 発災時の備蓄物資の荷役に関する腰痛予防策の検討

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タイトル別名
  • Introduction of ‘Load Safety Guide’ : An Examination of Back Pain Prevention Measures in the Handling of Stockpiled Goods During Disaster

抄録

災害備蓄物資の運び出しは,災害対応の基本的な作業の1 つである.荷役には急性腰痛症などを発症するリスクがある.ひとたび腰痛を発症すれば,当該傷病者は諸々の事務遂行が困難となり,災害対応の人員不足の一因となり,用便等の介助に仲間の作業負担を増やすおそれがある.本研究では,備蓄物資搬送での腰痛防止を目的とし,①備蓄物資の,内容物,数量,賞味期限を示す情報ラベルに,物資の総重量および,重量物の危険度を示すシンボルを付加し,②備蓄物資集積場所に,シンボルの意味合いと注意喚起のポスターを掲示する,「荷重安全ガイド」を設計し,その実効性を検証した.実験の結果,荷重安全ガイドを用いた場合には,自発的に腰部への負担を軽減し,腰痛予防に適した姿勢を取る傾向が強まることがわかり,腰痛予防策として有効であることが確認された.

収録刊行物

  • 減災復興学研究

    減災復興学研究 1 13-23, 2024-03-31

    兵庫県立大学大学院 減災復興政策研究科

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