「授業中の私語」に対する生徒同士の注意への抵抗感および頻度の規定因- 教室における「隣の席にいる生徒」に着目して -

書誌事項

タイトル別名
  • Students’ Unwillingness and Frequency of Warning Each Other against Private Conversations during Lessons:A Focus on Adjacent Students in the Classroom

抄録

「授業中の私語」に対する生徒同士の注意への抵抗感および頻度の規定因について検討した。中学生395名を対象とした質問紙調査(出口(2021)で実施)によって、自分および隣席の生徒が持つ規範意識・適応感や注意への抵抗感・注意頻度などについて測定した。分析の結果、まず「注意への抵抗感」については、「対人関係に対する適応感」が高いほど、これが低くなる傾向が示された。また、「規範意識」に関する変数との間にも有意な相関が一部に見られたが、「適応感」に比べると、その割合は少なかった。次に、「注意頻度」については、「規範意識」や「適応感」に関する変数との間には、全般的に有意な相関は見られなかった。また、「注意への抵抗感」と「注意頻度」間には、弱い正の相関が示された。これらのことから、「『対人関係に対する適応感』の増加→『注意への抵抗感』の低下→『注意頻度』の増加」というプロセスが存在している可能性が考察された。

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