1歳児クラスの「ごっこ遊び」への保育者の関わり −受動的関わりと介入的関わり−

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抄録

本研究は、1歳児クラスの参与観察を通して事例を分析し、1歳児クラスの「ごっこ遊び」を支える保育者の関わりを明らかにすることを目的とした。保育者の関わりは、①見守り・承認、②受け止め的応答という子どもの要求や遊びの様子に応じることが中心の受動的関わりと、③イメージの言語化・明確化、④新たなふり行為や見立て行為を引き出す、⑤他児との仲介、⑥遊びのルールやモノの扱いなどの指導という遊びの発展や変容を意図した介入的関わりに分類された。保育者が子どもの要求や遊びの文脈に合わせながら、「ごっこ遊び」のイメージを実現し発展していけるように関わっていること、子どもの様子に応じて関わり方を切り替えていることが明らかとなった。保育者には、方法や技術として「ごっこ遊び」を支える関わり方を学ぶ姿勢と共に、自身が実践した子どものみとりや関わりを省察し続ける姿勢が求められる。

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