作成した腹臥位クッションとスライディングシートを使用した介助による腹臥位の安楽性―何も使用しない腹臥位の介助との主観的評価の比較から―

書誌事項

タイトル別名
  • Comfort in the prone position assisted using the created prone position cushion and sliding seat―The comparison of subjective evaluation with prone position assistance using no cushions and sheet―
  • サクセイ シタ フクガイ クッション ト スライディングシート オ シヨウ シタ カイジョ ニ ヨル フクガイ ノ アンラクセイ : ナニ モ シヨウ シナイ フクガイ ノ カイジョ ト ノ シュカンテキ ヒョウカ ノ ヒカク カラ

この論文をさがす

抄録

《目的》作成した腹臥位クッションとスライディングシートを使用した腹臥位の介助による安楽性を、何も使用しない腹臥位の介助との主観的評価の比較から明らかにする。 《方法》本学の掲示板を見て応募してきた脊椎に疾患のない学生21名を対象とし、腹臥位クッションとスライディングシートを使用して腹臥位へ介助する実験群11名と、福祉用具を何も使用せず腹臥位へ介助する対照群10名に無作為に振り分け比較した。評価指標は、「RE (The rating scale of emotion as defined in terms of relaxation)尺度」、「フェイススケール」、「疲労部位しらべ」を介入前後に使用し、さらに体位変換・腹臥位の心地よさの4段階評価と自由記述を介入後に実施した。介入は、①仰臥位から腹臥位への体位変換、②腹臥位保持15分、③腹臥位から仰臥位の体位変換の順で実施した。両群の比較はMann-WhitneyのU検定を行ない、自由記述は質的帰納的に分析した。 《結果》フェイススケール、疲労しらべの首の部位において両群間で統計的に有意な差がみられ、対照群は実験群よりも苦痛傾向があり、特に首において有意に痛みやだるさを生じていた。また、実験群は体位変換の介助において「楽だった」「リラックスできた」等のポジティブな内容のみであった。 《結論》作成した腹臥位クッションとスライディングシートを使用した腹臥位の介助は使用しない介助よりも被介助者にとって安楽性が高いことが示唆された。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ