不登校を経験した子どもがフリースクールでパワーを回復するプロセス

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タイトル別名
  • フトウコウ オ ケイケン シタ コドモ ガ フリースクール デ パワー オ カイフク スル プロセス
  • The process of regaining power in a free school for children who have experienced truancy

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抄録

本研究の目的は,フリースクールに通う子どもが,新しい環境の下で,不登校で失ったパワーを回復していくプロセスを明らかにすることである。フリースクールに通う小学生・中学生38 名にインタビュー調査を実施し,修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチを用いて分析を行った。その結果,3つのコアカテゴリーと,6つのサブカテゴリーが生成された。子どもたちはフリースクールへの評価を通して,そこでの主体的な実践から,安心して自分らしく生活できる関係を形成し,失われたパワーの回復を図っていることがわかった。フリースクールに通う子どもが,新しい環境の下で,不登校で失ったパワーを回復していくプロセスは,《個人のステージでのパワーの回復》《対人関係のステージでのパワーの回復》《環境のステージでのパワーの回復》という3つのステージのコアカテゴリーから成り立っていた。それぞれのステージでは,不登校を経験した子どもたちは,〈パワーの回復のきっかけとなるフリースクールに対する評価(認識)〉に対して,〈パワーを回復するための対応(取り組み)〉を行っていた。

identifier:http://repo.kyoto-wu.ac.jp/dspace/handle/11173/3815

収録刊行物

  • 養護・福祉教育学研究

    養護・福祉教育学研究 002 25-31, 2024-02-19

    京都女子大学発達教育学部教育学科養護・福祉教育学専攻

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