時系列的に見た時間特性視点の洪水・水害危険性

Bibliographic Information

Other Title
  • ジケイレツテキ ニ ミタ ジカン トクセイ シテン ノ コウズイ ・ スイガイ キケンセイ

Search this article

Description

洪水又は水害発生時に住民が避難活動等の減災活動を行うのに洪水ハザードマップは有益である。しかし,洪水ハザードマップには浸水深などの静的情報は掲載されているが,氾濫流の流速や浸水深の時間的変化などの動的な情報は少なく,危機回避を行うには情報は必ずしも十分ではない。特に最近タイムラインを重要な減災手法と位置付けている自治体や団体があるが,氾濫現象を十分理解せずにタイムラインで防災行動を想定しても,実践的で効果的な行動とはならないので,計画策定前に必ず各地域における時間的な氾濫現象の推移について考察しておく必要がある。そこで,本報では降雨→洪水→越水→破堤→氾濫という水害発生に至る一連のプロセスに関する時間特性を整理し,あらゆる地域や状況に対応できる訳ではないが,代表的な洪水・水害発生シナリオを示し,その危険性を回避するノウハウを明らかにするためのデータ分析を試みた。特に浸水深や流体力の時間的変化を示した図7,図10,図11は水害発生前や水害時の危機回避にとって重要なグラフである。加えて,降雨から時間差を伴って発生する土砂災害や地下鉄・地下室における地下水害についても,その危険性に関する時間特性を整理・分析した。

Journal

  • 水利科学

    水利科学 67 (1), 63-88, 2023-04

    東京 : 日本治山治水協会

Details 詳細情報について

Report a problem

Back to top