山形県におけるイネばか苗病菌の種子消毒薬剤に対する感受性と温湯種子消毒後の補完防除技術の検討

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  • ヤマガタケン ニ オケル イネバカナエ ビョウキン ノ シュシ ショウドク ヤクザイ ニ タイスル カンジュセイ ト オン トウ シュシ ショウドク ゴ ノ ホカン ボウジョ ギジュツ ノ ケントウ

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2010年代以降,山形県においてイネばか苗病が多発生する事例が見られた。化学合成農薬では,プロクロラズ剤による種子消毒で防除効果の低下が見られ,県内で分離したばか苗病菌のプロクロラズ剤感受性を調査した。その結果,県内にはMIC値が1.0ppm~3.13ppmで実用上の防除効果がある感受性菌とMIC値が5.0ppm以上で実用上の防除効果が低い感受性低下菌の両方が分布していることが分かった。また,感受性低下菌に対する各種子消毒薬剤の防除効果はイプコナゾール・銅水和剤で安定して高かった。温湯種子消毒では,浸種や催芽の工程で混入したばか苗病菌による再感染が起こりやすく,温湯種子消毒と組み合わせた浸種,催芽時の水の衛生管理による補完防除技術を検討した。浸種中の循環水をフィルターでろ過し,UV光を照射することで健全籾への感染が抑制された。同様に,微酸性電解次亜塩素酸水では,浸種水の有効塩素濃度を10ppm以上に維持することで高い感染抑制効果が得られた。

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