書誌事項
- タイトル別名
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- A comparison of the actual distribution and possible distribution range between Anomala albopilosa (Coleoptera, Scarabaeidae) and A. japonica in Toyama Prefecture
- トヤマケン ニ オケル アオドウガネ ト ヤマトアオドウガネ ノ セイソク ジョウキョウ オヨビ ブンプ カノウイキ ノ ヒカク
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説明
分布拡大種であるアオドウガネ(以下アオドウと略す)と、その近縁在来種であるヤマトアオドウガネ(以下ヤマトと略す)について、富山県の記録を総括し、同県へのアオドウ侵入過程の推定、アオドウとヤマトそれぞれの分布可能域の予測、ヤマトがアオドウの影響を受ける範囲の推定を行った。アオドウは、2000年代前半に県中央部に侵入し、現在までに県西部~中央部にかけて分布拡大したと考えられる。また、これとは別個体群と思われる集団が黒部市から発見された。分布推定モデル(MaxEnt)の解析により、アオドウは標高約200 m以下、ヤマトは標高約50 m以下のほとんどの地域で分布確率が50%を上回った。また、アオドウの推定分布可能域は、ヤマトのそれとほぼ完全に重複し、しかもより広範囲になるとの解析結果であった。そのため、アオドウの増加によりヤマトがその影響を被ることが証明された場合、今後富山県内においてアオドウの分布拡大がさらに進むと、アオドウの影響からヤマトが免れられる地域はほとんど無いことが示唆された。一方、成虫の発生時期のピークはヤマトが6月、アオドウが8月と異なっており、両種は成虫発生時期を分離することで共存できる可能性がある。
収録刊行物
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- 富山市科学博物館研究報告
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富山市科学博物館研究報告 46 27-36, 2022-07-01
富山市科学博物館
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050863727632226304
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- NII書誌ID
- AA12306127
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- NDL書誌ID
- 032882690
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- ISSN
- 1882384X
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- departmental bulletin paper
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- データソース種別
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- IRDB
- NDLサーチ