個人輸入したやせ薬により頻回にアシドーシスを繰り返した女性の一例

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症例は64歳女性. 慢性腎臓病などで通院中のX年10月嘔気, 嘔吐を主訴に当院救急搬送となった. pH6.772, 乳酸133.0mg/dlより乳酸アシドーシスの診断で入院となり, 持続的血液濾過透析を行い改善, 第10病日退院となった. しかし, その後も7か月間で更に2回の救急搬送を繰り返し, いずれも乳酸アシドーシスを認めた. 3回目の入院時の問診にて瘦せ薬として個人輸入したメトホルミンを有効成分とする医薬品を内服していたことが判明し, メトホルミン関連乳酸アシドーシスと診断した. 内服中止を指示した後は乳酸アシドーシスの再燃なく経過している. 本症例のように個人輸入した医薬品による重大な健康被害がありうることを我々医療者が再認識するのみならず, 世間一般に周知される必要性を示す症例と考え報告する.

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