徳島県のがん検診受診率及び死亡率の現状

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タイトル別名
  • トクシマケン ノ ガン ケンシン ジュシンリツ オヨビ シボウリツ ノ ゲンジョウ
  • 徳島県のがん検診受診率及び死亡率
  • Cancer screening rate and cancer mortality in Tokushima Prefecture

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説明

本研究は,全国及び徳島県の公表されたデータを用いてがん死亡率及びがん検診受診率に関して検討を行った. 胃がん,肺がん,大腸がん,子宮がん,乳がんの5つのがん検診を解析対象とし,徳島県と全国の比較を行った.データは厚生労働省,国立がん研究センターがん対策情報センターのデータベース,徳島県発行の年報やホームページから収集した.がん死亡率とがん検診受診率の年次推移及び死亡率と受診率との相関を調べた.また徳島県を行政区分,地理的条件および文化的背景を考慮した13の区分に分割し,それぞれの地域における受診率及び死亡率の相関を調べた. 大腸がんと乳がんの死亡率は徳島県では全国と比較して,低い傾向にあったが,胃がんと大腸がんの受診率は徳島県のほうが低かった.胃がん検診受診率と死亡率との関係では,徳島県,全国ともに,受診率が低くなるにつれて,死亡率が低くなる現象がみられたが,その他のがんでは明らかな関係はみられなかった.市町村別の受診率と死亡率との相関をみると,女性の胃がん検診では,受診率の向上に伴い,死亡率は低下傾向であった.肺がんと大腸がんのがん検診受診率と死亡率との関係では,明白な傾向はみられなかった.しかし子宮がんと乳がんでは,受診率の向上に伴い,死亡率が低下する傾向が認められた. 今後検診の種類による受診率の差をもたらす背景を探索する必要があると考える.

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