Viewpoint Discrimination : Recent Development and Problems

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  • 見解に基づく差別禁止法理 : 合衆国最高裁判所における展開と問題
  • ケンカイ ニ モトズク サベツ キンシ ホウリ : ガッシュウコク サイコウ サイバンショ ニ オケル テンカイ ト モンダイ

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見解とは,ものの見方,感じ方,あるいは世界観のような精神活動を指す。近時,合衆国最高裁判所は,見解を理由とした差別に対して,厳しい姿勢で臨むことを明らかにしている。見解を理由とする差別(禁止,排除)については,厳格審査を適用するか,場合によっては,ただちに違憲という姿勢をとっている。  見解に基づく差別禁止法理は,すでに50年以上の歴史をもっている。この法理は,平等原則違反に対する違憲審査の枠組みを借用しながら,表現の自由領域で独自の発展を遂げてきた。その到達点が,2017年のマータル対タム判決と2019年のイアンク判決であるといえる。  本稿では,この法理の歩みを簡単に振り返り,マータル判決とイアンク判決を分析する。これらを踏まえて,合衆国最高裁判所における規制類型論との視点から,見解に基づく差別禁止法理のあり方を検討することにしたい。  結論として,表現規制に対する違憲審査は,どのような民主主義のイメージを採用するのかに依存すること,とりわけ敵対的民主主義とどう向き合うのかが鍵を握ることを明らかにしたい。

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