キハダ中西部太平洋 4. 地域の持続性

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中西部太平洋のキハダは、大中型まき網1そうまき遠洋かつお・まぐろ漁業(宮城県、東京都、神奈川県、静岡県、三重県、新潟県、鳥取県、長崎県)、大中型まき網1そうまき近海かつお・まぐろ漁業(静岡県)、遠洋まぐろはえ縄漁業(宮城県、富山県、鹿児島県)、近海まぐろはえ縄漁業(宮崎県、沖縄県)で大部分が漁獲されている。漁業収入は中程度で推移し、収益率は低く、漁業関係資産は比較的高かった。経営の安定性については、収入、漁獲量の安定性ともに中程度であった。漁業者組織の財政状況は未公表の組織が多かった。操業の安全性は高く、地域雇用への貢献は高い。労働条件の公平性については、漁業で特段の問題はなかった。キハダは拠点市場への水揚げが多く、買い受け人は各市場とも取扱数量の多寡に応じた人数となっており、セリ取引、入札取引による競争原理は概ね働いている。卸売市場整備計画により衛生管理が徹底され、仕向けはほぼ全て生鮮食用向けになっている。労働条件の公平性は加工・流通でも特段の問題は無かった。加工流通業の持続性は高いと評価できる。先進技術導入と普及指導活動は行われており、物流システムも整っていた。水産業関係者の所得水準は高い。西日本を中心に伝統的な漁具漁法が継承されており、さまざまな地域で新たな加工法が伝統食に取り込まれている。

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