デジタル機器を介した配信者と視聴者のヴァーチャル空間の共有 : 中国のライブ配信のコミュニケーションを例に

書誌事項

タイトル別名
  • Sharing virtual space between streamers and viewers through digital devices : A case study of communication in Chinese live streaming
  • デジタル キキ オ カイシタ ハイシンシャ ト シチョウシャ ノ ヴァーチャル クウカン ノ キョウユウ : チュウゴク ノ ライブ ハイシン ノ コミュニケーション オ レイ ニ
公開日
2025-03-14
資源種別
departmental bulletin paper
公開者
鹿児島大学

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説明

本研究は,ライブ配信における配信者と視聴者のコミュニケーションに焦点を当て,参与者間の身体的情報の非対称性という技術的な制約がある中で,参与者がどのようにヴァーチャル空間を共有し,親密な関係を構築しているかを考察した。販売活動に特化したライブ配信を例に,配信者・視聴者・配信プラットフォームの3 つの側面からヴァーチャル空間の共有感の構築を検討した。 具体的には,配信者の身体配置(発話・視線・体の動き)と配信側の現場に設置されているモニターの関係に注目してみた。配信者はモニターを視聴者の存在の一部と想定し,視聴者と同じ画面を共有していることを前景化することによって,視聴者と同じヴァーチャル空間を共有する存在として演出している。一方,視聴者はコメント機能を通じて身体的情報の欠如によって目視で確認できない「聞き手行動」(植野, 2012)を補い,聞き手としての積極的な参与を示していることが確認された。さらに,配信プラットフォーム自体もコメント機能やヴァーチャルギフト機能,リアクション機能を提供することで,場の共有感を技術的に支えていると考えられる。例えば,視聴者が送ったコメントは,今その場にいる者だけが共有できる「一回限りの声」として,場の共有を強く志向している。また,視聴者がヴァーチャルギフト機能やリアクション機能を通じて,配信者の「身体」に疑似的に接触するなど,配信者との近接性の構築の仕方が確認された。このように,ライブ配信の場において,配信者・視聴者・プラットフォームの3 者が協同してヴァーチャル空間の共有感を生み出し,ライブ配信特有の親密なコミュニケーションが実現されていることが明らかになった。

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