ヌメリスギタケ「福岡O-N」の培養期間の短縮が生育および収量に及ぼす影響

書誌事項

タイトル別名
  • Effect of shortening the incubation period on fruiting and fruit body yield of Pholiota adiposa “Fukuoka O-N”
  • ヌメリスギタケ 「 フクオカ O-N 」 ノ バイヨウ キカン ノ タンシュク ガ セイイク オヨビ シュウリョウ ニ オヨボス エイキョウ

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説明

ヌメリスギタケ「福岡O-N」において,培養期間を慣行の70日間から56日間に短縮できるか検討するために栽培試験を行った。その結果,56日間培養した改良区は70日間培養した慣行区と比較して生育所要日数が長期化せず,茎数および子実体収量に有意な差がみられなかった。このことから,培養期間を慣行より2週間短縮してもその後の生育および収量に影響を及ぼさないと考えられた。また,培養期間中の菌糸体の生理活性を調べるため,培地内二酸化炭素濃度を携帯型のO2/CO2分析計を用いて70日目まで定期的に測定した。二酸化炭素濃度は培養開始後急激に上昇し,14日目で極大値を示した後急激に低下して,35日目以降は緩やかに低下する推移を示した。このことから,35日目以前は菌糸体が活発に栄養成長していることが推察された。56日間培養と70日間培養で同等の収量が得られたことから,56日目は子実体形成が十分にできる程度まで熟成度が高まっていたと考えられた。以上の結果より,ヌメリスギタケ「福岡O-N」において培養期間を70日間から56日間に短縮できることが示された。

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