内臓器官が左右非対称に形態変化する機構

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タイトル別名
  • Mechanism of left-right asymmetric morphogenesis in visceral organs.
  • ナイゾウ キカン ガ サユウ ヒタイショウ ニ ケイタイ ヘンカ スル キコウ

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説明

脊椎動物の内臓器官の多くは、心臓、肝臓など左右非対称である。マウスにおいても、肝臓は5つの葉から成る左右非対称な分葉構造をとっている。このような左右非対称性が形成される機構を解明するために、本研究ではマウス胚発生中で肝臓が左右非対称に形態変化する過程を詳細に観察した。胎生9.25 日目には、肝憩室が左右非対称性になっていた。胎生10.5 日目では明らかに4葉に分葉し、尾状葉は以前に観察されたよりも早期である胎生10.75 日目に確認された。さらに、胎生9.5 日および胎生9.75 日目の肝憩室を切片で観察した結果、肝芽細胞の配置が左右で異なっていることがわかった。このように、マウス肝臓原基は分葉する前の初期の段階ですでに左右非対称性を獲得していることが明らかになった。

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