運動時周期性呼吸変動 (Exercise Oscillatory Ventilation ; EOV) は非虚血性心不全患者において生命予後・心血管イベントのリスク予測因子である
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- 木下 弘喜
- 広島大学大学院医歯薬保健学研究院循環器内科学 広島大学病院心不全センター
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- 土肥 由裕
- 広島大学大学院医歯薬保健学研究院循環器内科学 広島大学病院心不全センター
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- 佐田 良治
- 広島大学大学院医歯薬保健学研究院循環器内科学 広島大学病院心不全センター
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- 木阪 智彦
- 広島大学大学院医歯薬保健学研究院循環器内科学 ハーバーUCLAメディカルセンター呼吸生理学部門
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- 北川 知郎
- 広島大学大学院医歯薬保健学研究院循環器内科学 広島大学病院心不全センター
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- 日高 貴之
- 広島大学大学院医歯薬保健学研究院循環器内科学 広島大学病院心不全センター
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- 栗栖 智
- 広島大学大学院医歯薬保健学研究院循環器内科学 広島大学病院心不全センター
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- 山本 秀也
- 広島大学大学院医歯薬保健学研究院循環器内科学 広島大学病院心不全センター
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- 木原 康樹
- 広島大学大学院医歯薬保健学研究院循環器内科学 広島大学病院心不全センター
書誌事項
- タイトル別名
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- Exercise oscillatory ventilation (EOV) predicts future adverse events of non-ischemic heart failure
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説明
【背景】心肺運動負荷試験 (cardiopulmonary exercise testing ; CPET) 中に観察される, 運動時周期性呼吸変動 (Exercise Oscillatory Ventilation ; EOV) は, 収縮障害を有する心不全にみられる運動耐容能低下や突然死と関連する現象として知られる. 近年, 拡張不全の予測因子としての有用性も報告された. 非虚血性心不全に関して, NYHAⅡ以下の比較的軽症例を中心とした報告で臨床的意義が相次いで明らかにされたが, NYHAⅢ以上の重症例を対象とした検討は稀である. 【目的】非虚血性心不全重症例における, EOV出現と心事故発症との相関を明らかにすること. 【方法】2009年4月から2011年12月の間にCPETを施行した非虚血性重症心不全患者 (NYHA分類class Ⅲ/Ⅳ) 76症例を, 主要エンドポイントを心血管イベントとして後ろ向きに検討した. 観察期間内に複数回CPETを施行した患者について, 換気パターンの変化を比較するサブ解析を行った. 【結果】EOVを認めた25症例 (EOV群) と, 認めなかった51症例 (非EOV群) の2群間で比較したところ, 死亡率はEOV群で20%と, 非EOV群9.8%と比較して有意に高く (p<0.05), 心不全入院を含む有害事象もEOV群32%, 非EOV群25%と, EOV群で高頻度であった (p<0.05). EOVが観察期間内に消失した3人のうち2人は死亡していた. 【結論】EOVは非虚血性心不全患者において, 生命予後・心血管イベントの予測因子となりうる可能性があることが示唆された.
収録刊行物
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- 心臓
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心臓 46 (11), 1532-1537, 2014
公益財団法人 日本心臓財団
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001204050108032
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- NII論文ID
- 130005108409
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- ISSN
- 21863016
- 05864488
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可