ケイ素(IV)の高感度ストリッピングボルタンメトリーとその鉄鋼分析への応用

書誌事項

タイトル別名
  • Sensitive stripping voltammetry of silicon (IV) and its application to steel analysis.
  • ケイソ 4 ノ コウカンド ストリッピング ボルタンメトリー ト ソノ テッコウ ブンセキ エ ノ オウヨウ

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説明

極微量ケイ素を簡便に定量できる分析法が切望されているが, 従来の分析法の感度では対応できなくなっている. そこで, β-シリコ十二モリブデン酸を形成しているモリブデンの電気化学反応を利用したケイ素 (IV) の高感度ストリッピングボルタンメトリーを開発した. -1.1V vs. Ag/AgClでグラシーカーボン電極上に吸着濃縮したβ-シリコ十二モリブデン酸は酸化モリブデン (IV) となり, それを示差パルス法で酸化溶出させることにより単一ピークと広い直線検量範囲が得られ, 10分間の析出時間での検出限界 (3σ) は4.3 × 10-9mol dm-3であった. 高純度鉄中0.87massppm以上のケイ素が酸分解直接法により約6%の相対標準偏差で定量でき, 現行JIS化学分析法に比べ, 適用下限は2けた以上向上した. ヘテロポリ酸を形成する他元素の妨害は無視でき, 酸分解からの分析所要時間は80分間以内であった.

収録刊行物

  • 分析化学

    分析化学 50 (8), 531-536, 2001

    公益社団法人 日本分析化学会

被引用文献 (3)*注記

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参考文献 (25)*注記

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