ディーゼル排気微粒子などを含む大気環境微粒子のキャラクタリゼーション法の開発

書誌事項

タイトル別名
  • Development of a characterization method for environmental aerosol particles including diesel exhaust particles.
  • ディーゼル ハイキ ビリュウシ ナド オ フクム タイキ カンキョウ ビリュウシ ノ キャラクタリゼーションホウ ノ カイハツ

この論文をさがす

抄録

ディーゼル排気微粒子 (DEP) やタイヤ摩耗粉じん粒子などの大気環境微粒子の正確なキャラクタリゼーションのためには, 炭素などの軽元素組成情報が重要な因子の一つとなる. 一方, 従来のエネルギー分散X線分光法 (EDS) では, 原子番号10番以下の軽元素の特性X線検出が装置上困難であった. しかし, 近年開発されたポリプロピレン超薄膜の検出窓のEDS検出器を用いると, これら軽元素の特性X線の測定が可能となった. 本研究では, この新しいEDS検出器を備えた電子プローブX線マイクロアナリシス (EPMA) 装置を用い, かつ試料前処理法と試料捕集法を新たに開発することにより, DEPやタイヤ摩耗粉じん粒子などの正確なキャラクタリゼーションを実現した. この試料前処理法あるいは試料捕集法を用いると, 環境微粒子をAu金属表面上に保持したEPMA試料の作製が可能となる. また, 走査電子顕微鏡 (SEM) 像と粒別X線スペクトルより, DEPなどの微粒子の正確な形状情報や組成情報が得られた. 更に炭素のKα線を直接的評価指標とすることで, タイヤ摩耗粉じん粒子と土壌鉱物粒子が従来法より明確に識別でき, 正確な起源分類ができた.

収録刊行物

  • 分析化学

    分析化学 50 (4), 237-245, 2001

    公益社団法人 日本分析化学会

被引用文献 (5)*注記

もっと見る

参考文献 (14)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ