三層分離抽出/蛍光分光光度法によるクマリンを含む油類の簡易識別分析

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タイトル別名
  • Rapid discrimination of oils containing coumarin using three-layer extraction and fluorescence spectrometry.
  • 技術論文 三層分離抽出/蛍光分光光度法によるクマリンを含む油類の簡易識別分析
  • ギジュツ ロンブン 3ソウ ブンリ チュウシュツ ケイコウ ブンコウ コウドホウ ニ ヨル クマリン オ フクム ユルイ ノ カンイ シキベツ ブンセキ

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抄録

クマリンを含む油類の識別のための簡便な定量分析法として三層分離抽出/蛍光分光光度法を開発した.1 ppmのクマリンを添加した軽油中からのクマリンの抽出操作を1本のねじ口試験管内で行い,そのまま分析試料に用いた.油試料0.25 mlとドデカン1.5 ml,混合アルコール溶液2 ml及びアルカリ性水溶液1.25 mlとを3分間振り混ぜた後,三層に分離した最下層のアルカリ性水溶液層に5分間紫外光を照射して得たo-クマル酸(trans-o-オキシケイ皮酸)陰イオンの定量分析を行った.その際,油中の蛍光物質もアルカリ性水溶液層に抽出され,それらはo-クマル酸陰イオンの定量を妨害した.これを抑制するための消光剤として,硝酸塩,塩化物,臭化物の添加が有効であった.本法による励起波長360 nm/蛍光波長500 nmでの蛍光強度の検量線は,混合軽油中のA重油混入率が5~100% の範囲で直線性(相関係数の自乗r2=0.996~0.999)が得られた.<br>

収録刊行物

  • 分析化学

    分析化学 52 (3), 187-194, 2003

    公益社団法人 日本分析化学会

被引用文献 (4)*注記

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参考文献 (12)*注記

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